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リフォームの工事代金はいつ・いくらもらう? — 前金・完了金の実務と分割の考え方

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公開日: 2026-08-03更新日: 2026-08-05筆者: 谷澤 悠太株式会社りぶずけあ 代表取締役
目次
  1. 工事代金は着手金・中間金・完了金の3回に分けるのが基本?
  2. 前金(着手金)はいくらもらえばいい?
  3. 前金を多めにもらうときの注意点は?
  4. 支払い条件を契約書や見積にどう書けばもめない?
  5. 入金の管理をラクにするには?
  6. まとめ

リフォームの工事代金を「いつ・いくらもらうか」を、実務目線でまとめます。総額の作り方は見積書の書き方で書いたので、この記事は実際にはどの支払い方が多いのか、前金をもらうならどう決めるか、契約にどう落とすかに絞ります。

筆者プロフィール: 谷澤 悠太 — 株式会社りぶずけあ 代表取締役。名古屋市でリフォーム業を営んで5期目(2021年創業)。

工事代金は着手金・中間金・完了金の3回に分けるのが基本?

直答: いいえ。法律上の決まりはなく、小〜中規模のリフォームでは完了時(引き渡し時)に全額、または前金+完了時の2回でもらう形がほとんどです。

工事代金をいつもらうかは、事業者と施主の合意で決めるものです。実務でよく見るのは次の形です。

  • 完了時に一括: もっとも一般的な形です。工事が終わり、施主の完了確認が済んでから全額を受け取ります。施主にとって分かりやすく、支払いのやり取りも1回で済みます。
  • 前金+完了時の2回: システムキッチンやユニットバスの入れ替えのように、着工前に高額な発注が必要な工事で使う形です。立て替え負担を前金で軽くし、残りは引き渡し後に受け取ります。
  • 中間金を挟む: 増改築や全面改装のように工期が数週間〜数ヶ月におよぶ工事では、解体完了などの節目で中間金を挟むこともあります。

小さな工事まで無理に分割すると、施主にも自分にも手間が増えるだけです。

前金(着手金)はいくらもらえばいい?

直答: 一律の正解はありません。システムキッチンやユニットバスの入れ替えなど、着工前に先行発注で出ていくお金を目安に決めるのが実務的です。

前金を設定するときの考え方の軸は2つです。

  1. 先に出ていくお金を、前金でどこまでカバーするか。着工前に高額な発注や職人さんの手配が必要な工事は、その立て替え分を目安に前金を置くと資金繰りが軽くなります。
  2. もらいすぎない。前金が厚すぎると、施主から見れば「まだ何もできていないのに大金を払う」ことになり、不安が大きくなります。立て替えをまかなえる範囲に留めるのが、結局はお互いのためです。

中間金を挟む工事では、完了金を厚めに残しておくと、こちらも最後まで気が抜けませんし、施主も安心して任せられます。

前金を多めにもらうときの注意点は?

直答: 前受けは資金繰りを助けますが、施主の不安も大きくなります。前金の使い道(材料発注・仮設など)を一言そえ、契約書に金額と時期を明記して、口約束にしないことが大切です。

前金は、事業者にとっては資金繰りの助けになりますが、施主から見れば「まだ何もできていないのにお金を払う」タイミングです。ここで信頼を落とさないためのポイントは3つです。

  • 使い道を先に伝える: 「前金は主に、◯◯(キッチン本体など)の発注と、足場・養生の手配に充てます」と一言そえます。お金が何に変わるのかが見えると、施主の納得感が変わります。
  • 金額と時期を書面に: 前金は口約束にしないこと。契約書に「契約後◯日以内に前金◯円」と明記します。見積書にも同じ内容を注意書きとして残しておくと、あとで齟齬が出ません。
  • 前受けだけに頼りすぎない: 前金を極端に厚くすると、万一トラブルになったときに施主側のリスクが大きく、話がこじれやすくなります。前受けは「立て替えをまかなえる範囲」に留めるのが、結局はお互いのためです。

支払い条件を契約書や見積にどう書けばもめない?

直答: 支払い回数・各回の金額(または割合)・支払う時期(前金/引き渡し後など)・振込先を、契約書と見積の両方に同じ内容で書きます。追加工事が出たときの精算方法も1行そえます。

完了時の一括でも2回払いでも、「言った言わない」を防ぐには、支払い条件を契約書と見積で同じ内容にしておくのが基本です。最低限、次の5点をそろえます。

  1. 支払い回数(例: 2回)
  2. 各回の金額または割合(例: 前金◯円・完了金◯円。一括なら引き渡し時に全額◯円)
  3. 支払う時期(例: 契約後◯日以内/引き渡し後◯日以内)
  4. 振込先(会社の口座情報)
  5. 追加工事が出たときの扱い(例: 追加分は都度見積り・完了金と合算して精算)

特に5番目は、工事が始まってから「ここも直したい」と追加が出たときのために効きます。追加のたびに支払い条件が曖昧になると、最後の精算でもめます。追加工事の記録の残し方は、日々の現場写真とセットで運用すると確実です(参考: 工事写真の撮り方)。

入金の管理をラクにするには?

直答: どの案件のどの入金かを1件ずつ記録し、入金済み・未入金がひと目で分かる状態にしておくことです。回収漏れは、金額より「どこまで入ったか分からない」状態から起きます。

前金と完了金を分けると、「どの案件の、どの入金が、入ったか/まだか」を追う手間が増えます。件数が少ないうちは手元のメモでも回りますが、案件が並行すると、前金は入ったのに完了金の回収を忘れていた、ということが起きえます。

ここは仕組みで防ぐのが確実です。見積から請求・入金までを1本の流れでつないで、入金を1件ずつ記録し、未入金が残っている案件がひと目で分かる状態にしておきます。見積をそのまま請求書に変換できると、金額の転記ミスも減ります。ツールは何でも構いませんが、「入金済み・未入金の一覧が、探さなくても見える」状態をつくることが、回収漏れをなくす近道です。

まとめ

  • 工事代金のもらい方に法的な決まりはない。小〜中規模のリフォームは完了時の一括前金+完了時の2回が中心。
  • 前金は着工前に出ていくお金を目安に。厚くしすぎず、使い道を伝え・書面に残す
  • 支払い条件は契約書と見積で同じ内容にし、追加工事の精算方法も1行そえる。
  • 入金は1件ずつ記録して、入金済み・未入金が見える状態に。回収漏れは「どこまで入ったか分からない」から起きる。

出典: 本記事は筆者(谷澤/株式会社りぶずけあ・名古屋市でリフォーム業5期目)の実務にもとづく実務ガイドです。工事代金の支払い方は法定のルールではなく、金額・時期は工事内容と当事者の合意により異なります。関連の操作手順はリフォラクのヘルプ(入金を記録する見積を請求書に変換する)を参照しています。

この記事を書いた人 谷澤 悠太株式会社りぶずけあ 代表取締役

名古屋市でリフォーム会社を共同経営(2021年創業・5期目)。現場の見積・請求の実務に合わせて、リフォーム店向け業務サービス「リフォラク」を開発・運営しています。

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